税務会計
この記事は 2020/08/14 に投稿されました
役員報酬(定期同額給与)について
安田真之

法人の場合は役員報酬を経費として計上することができます。

ただし、経費として計上できるのは定期同額給与・事前確定届出給与・業績連動給与の3つです。

この記事ではその中の定期同額給与について解説します。

定期同額給与とは?

国税庁のHPによると定期同額給与とは以下のように定義されています。

その支給時期が1か月以下の一定の期間ごとである給与で、その事業年度の各支給時期における支給額又は支給額から源泉税等の額を控除した金額が同額であるもの

引用:国税庁HP No.5211 役員に対する給与 

これはどういうことかというと、下記の例を見てください。

上図は9月決算の会社を想定したものなのですが、10月から翌年の9月までの1年間の各月の給与が同一額であることがわかると思います。このように1年間における各月の給与が同一である場合は、定期同額給与とみなされます。


役員報酬の金額を変更する場合

定期同額給与は、各月の給与額が同一でなければならないと先ほど説明しました。では、給与額を途中で変更する場合は定期同額給与とはみなされなくなるのでしょうか。以下に説明する3条件の内の1つでも該当すれば役員報酬が事業年度内で変更されても定期同額給与として扱われるので経費計上が可能となります。

1.事業年度の開始日から3カ月までに役員報酬額を改定する

事業年度の開始日から3カ月までに役員報酬額を改定する場合は、報酬額が変更されても定期同額給与とみなされます。

なお、上図のように改定前と改定後の両期間におけるそれぞれの給与が同一額である必要があります。

また、事業年度の開始日から3カ月までに役員報酬額を改定した上で、それ以降にさらに役員報酬が増額された場合は、その増額分は定期同額給与の対象とはなりません。


2.臨時改定事由による改定

当該事業年度において取締役から代表取締役への昇格といった役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない事情による役員に対する定期給与の額の改定が行われた場合も定期同額給与として認められます。

例えば、ある役員が病気により職務の執行が困難となり、取締役会で役員報酬の決定を行った場合。そして、病気からの回復により通常の職務の執行が可能となり減額した役員報酬を元の報酬額に戻すといった場合は臨時改定事由として認められます。



3.業績悪化改定事由による改定

当該事業年度の途中において経営の状況が著しく悪化したことを理由に役員報酬を減額した場合は、改定前と改定後の金額がそれぞれ同一であれば定期同額給与として認められます。


まとめ

この記事では役員報酬はにおける定期同額給与について解説しました。定期同額給与に関する条件を正しく認識しておかなければ、法人税の負担を軽減させることができなくなります。役員報酬額は企業規模によっては数百万・数千万といった金額になるところも多く、納税額が大きく変わってしまいます。
こういったことにならないように、定期同額給与について正しく認識しておきましょう。



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