税務会計
この記事は 2020/05/11 に投稿されました
個人事業主が開業時に出しておくべき届出書とは?
taxhack

個人事業主として開業する場合には、税務署に届出書を出さなければなりません。ここではその際に提出しなければならないもの・提出しておいた方が良いものを重要度の高いものから順に紹介していきます。


提出すべき書類一覧

1. 個人事業の開廃業届出書

2. 青色申告承認申請書

3. 青色専業専従者給与に関する届出書

4. 給与支払事務所などの開設届出書

5. 源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書


1. 個人事業の開廃業届出書

個人事業主として開業する際に、必ず提出しなければならない届出書になります。原則として開業してから1ヶ月以内に、納税地を所轄する税務署長宛に提出して下さい。1ヶ月以内に開業届を提出しなかったからといって特に罰則はありませんが、青色申告の適用開始年度に影響が出る場合があります※1

届出書は国税庁のホームページからダウンロード可能です。直接税務署に提出するか郵送で受け付けています。提出の際にはマイナンバーカードかマイナンバー通知カード及び運転免許証などの身分証明書が必要となります。(写しでも構いません)

<主な記入事項>

税務署長名
提出先の税務署名を記入
納税地
住民票のある場所または居住地
上記以外の住所地・事業所等
事務所オフィスを借りている場合は記入
個人番号
マイナンバーカードや通知カードに記載の12桁の数字を記入
職業
所得を得ている職業を記入(業種により、個人事業税の税率が変動)
屋号
屋号がない場合は空欄 (屋号入り銀行口座を開設する場合は必須)
開業・廃業に伴う届出書の有無
青色申告を行う場合は「青色申告承認申請書」の「有」を選択し、期日内に提出。

※1: 開業日から2ヶ月以上経過、もしくは3月15日以降に開業届を提出する際は青色申告承認申請書を提出しても翌年度からしか青色申告が適用されない。


2. 青色申告承認申請書 

青色申告承認申請書は必ずしも提出する必要はありませんが、最大65万円の青色申告特別控除などいくつかの恩恵を受けることができる(詳しい記事はこちら)ので提出することをお勧めします。原則として開業日から2ヵ月以内にこの申請書を提出する必要があります。1の開業届と併せて提出すれば大丈夫です。(届出書のダウンロードはこちら

青色申告承認申請書


<主な記入事項>

税務署長名
提出先の税務署名を記入
納税地住民票のある場所または居住地を記入
屋号屋号がない場合は空欄
簿記方式65万円控除を受ける場合には、「複式簿記」を選択
備付帳簿名
65万円控除を受ける場合には、現金出納帳、売掛帳(掛け売りがない場合は不要)、買掛帳(掛け仕入れがない場合は不要) 、経費帳、 固定資産台帳(固定資産がない場合は不要)、預金出納の8項目を選択


3. 青色事業専従者給与に関する届出書 

提出は必須ではありませんが、青色申告者が家族や配偶者へ給与を支払う場合には届出が必要となります。家族や配偶者への給与を経費計上することが可能になるので節税対策になります(詳しい記事はこちら)。提出期限は青色申告承認申請書と同様です。(届出書のダウンロードはこちら

青色事業専従者給与に関する届出書

<主な記入事項>

仕事の内容・従事の程度
「販売事務」「記帳業務」などと職種を書き、併せて「販売責任者」「経理責任者」など職責を記入
資格等
「大型運転免許」「簿記2級」など保有資格を記入
給料
「支給期」には「毎月○日頃」などと記載、「金額(月額)」には実際の支払額ではなく上限の支払額を記入
賞与「○ヵ月分」または支払額を記載
昇給の基準
「毎年概ね○%」や、使用人がいる場合は「使用人の昇給基準と同じ」などと記入


4. 給与支払事務所等の開設届出書  

初めて従業員を雇用して給与を支払う場合は、事前に税務署に「給与支払い事務所等の開設届出書」を提出する必要があります。提出期限は、従業員を雇用することになってから1カ月以内です。3の「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する際には必ず併せて提出しましょう。(届出書のダウンロードはこちら

給与支払い事務所等の開設届出書

<主な記入事項>

届出の内容および範囲
「開業又は法人の設立」にチェック
給与支払事務所等について名称、事務所所在地、責任者名、電話番号を記入
従業員数役員・従業員の内容と人数を記入


5. 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

個人事業主は従業員を雇用して給与を支払う場合、源泉徴収義務者になります。源泉徴収義務者は、必ず源泉徴収を行って納税しなくてはなりません。給与から源泉徴収(天引き)した所得税は原則として給与支払の翌月10日までに納税しなければなりません。しかし、給与を支払う人数が常時10人未満である場合は、源泉徴収をした所得税について、下記のように年2回にまとめて納付できる特例制度があります。

・1~6月支払った給与から源泉徴収した所得税:7月10日までに納税

・7~12月支払った給与から源泉徴収した所得税:翌年1月20日までに納税

この特例制度を利用するには「 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出する必要があります。(申請書のダウンロードはこちら)また、源泉所得税の納期の特例が適用されるタイミングについては注意が必要です(詳しい記事はこちら)。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

<主な記入事項>

氏名又は名称
屋号(屋号がない場合は納税者名)
法人番号個人事業主の場合は未記入でOK
代表者氏名氏名又は名称欄に屋号を記入した場合は納税者名を記入
申請の日前6ヶ月間の各月末の給与の支払を受ける者の人員及び各月の支給金額
開業時には未記入でOK


まとめ

個人事業主として開業する場合に税務署に提出しておくべき届出書を紹介してきました。1の開業届に加えて2の青色申告承認申請書の提出は必須と思って良いでしょう。又、もし従業員を雇用する予定があるのであれば3〜5も併せて提出しておいて損はありません。どの書類も記入する内容はそこまで難しいものではありませんから、開業届を提出する際には是非検討して下さい。


関連する記事
税務会計
<個人事業主>家族への給与支払は経費計上できるのか?
229
吉野拓朗
吉野拓朗
税務会計
新型コロナ関連の助成金(給付金)・補助金まとめ
216
吉野拓朗
吉野拓朗
税務会計
新型コロナ関連の融資制度まとめ
195
吉野拓朗
吉野拓朗
コメント
キーワードで記事を検索
人気記事
税務会計
<個人事業主>家族への給与支払は経費計上できるのか?
229
吉野拓朗
吉野拓朗
税務会計
新型コロナ関連の助成金(給付金)・補助金まとめ
216
吉野拓朗
吉野拓朗
税務会計
新型コロナ関連の融資制度まとめ
195
吉野拓朗
吉野拓朗
税務会計
青色申告のメリット、デメリット(法人)
186
taxhack
taxhack
税務会計
[判定フローチャート付き]消費税納税義務者の判定方法
1,210
吉野拓朗
吉野拓朗
経費一問一答
ログイン
新規ユーザー登録
<注意>
Hotmail、携帯キャリア等の一部のメールアドレスでは確認メールが届かない場合があります。
その場合は別のメールアドレスでご登録ください。